大口は、買い上がるタイミングをノンビリ待っている。
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株価の動向は、大口の投資家、投資ファンドなどの動向によって決まる。
大口さんやファンドが買い上がれば株価は上がるし、大口さんやファンドが売り始めれば、株価は下がる。
ただし、大口やファンドが、いつ、どこまで買い上がるかは、状況次第だ。
というのも大口さん達は、相場の状況を見ながら、買い上がってくるからだ。
彼らは保有株数が大きいため、迂闊に買い上がることはできない。
たとえば銘柄Aを10万株持っていたら、高値で10万株を売りさばける状況にならなければ、大損になってしまう。
お金があれば10万株買い上がるのは簡単だけれど、それより高値で10万株売り切るのは難しい。
そのため、大口は時として「死んだふり」をして、買いに入らないことも多い。
「あれ?大口さん、昨日までは買ってきたのに、今日は買ってこないな?」と言う日もあって、大引け直前や翌日まで買い上がってこないことも多い。
ストップ高銘柄でも、翌日や翌々日は鳴かず飛ばずになって、ダラダラ下がったりする。
しかし2日後や3日後になって、また買いが入って大陽線が立ち、そこから急上昇が再開することも良くあるパターンだ。
株価を吊り上げようと狙っている大口は、「仕手筋(してすじ)」と呼ばれる。
仕手筋は、可能な限り底値近くで株を集める。
そのため、十分な株数が揃っていないときは、大幅上昇した翌日でも高値を追わず、買い上がらなかったりする。
「あれ?おかしいな、買ってこないのかな?」などと思っていると、大引けだけ買い上がったり、2日後や3日後になってから、買い上がってきたりする。
こういう場合、どういうチャートになるかというと、下のような感じになることが多い。
14時まで「死んだふり」?で、大引け前に買い上がるパターン
上のチャートは、大幅上昇した翌日にギャップダウンスタートになって、マイナス圏で横張った銘柄だ。
ただ14時前から買い優勢になりプラ転し、最後は高値引けしている。
こういう大引け前に跳ね上がる形は、大口さんやファンドが絡んでいないと現れない。
さらに打診買いや監視しているトレーダーがいて、上がり始めたら買い増そうと考えたりしていないとできないチャートだ。
なぜそういうことが分かるかというと、マイナス圏にいる銘柄は、後場になると買いの力が衰えて、右肩下がりになるのが普通なのだ。
ところが大きな売りが出る度にまた買いが入り、それが長目の下ヒゲの形で何本も出ている。
これは地味に買い支えている大口トレーダーが居ることを表していて、下がったら買おうと思っている人が多いことを示唆している。
なので売りたい人が売り終わったら、株価は上昇してプラ転しそうだな、と分かる。
こういう場合は、少し下に指し値を入れておいて買えるのを待つと、もしかしたらプラ転して儲かるかも知れない。
さらに上手く行けば、プラ転したあとに急騰して、かなりの利幅を取れるかも知れない。
もちろん大引け前に下に振れたり、何も起こらずヨコヨコのまま終わることも多いが。