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2015年の株式市場を振り返る

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2016年の株式相場はどうなる。 

 

2015年末の日経平均は、およそ1万9,000円。 

 

2014年末の1万7,000円より、約9%の上昇で終わった。 

 

1年間の日経平均株価の動きを見ると、夏までは右肩上がりでジワジワ上がって日経平均株価2万円台が続いた。 

 

しかし8月末の大暴落で、年初の1万7,000円まで一気に株価が下がってしまった。 

 

ここで13週移動平均線が、26週移動平均線を上から下に抜け、いわゆる「デッドクロス」が発生してしまった。 

 

日経平均はまた右肩上がりに騰がったが、2万円の大台に近づくにつれて売りが増え、上値が重くなって下がり始めたところで大納会だ。 

 

日経平均週足チャート(2014-2015)

2015年の日経平均は、大まかに言うと右肩上がりで推移したが、この上昇は、一体どういう理由で起こったのか。 

 

2011年をゼロとした比較チャートで、ニューヨークダウやドル円為替レートと、比べてみたのが次のチャートだ。 

 

ダウ・日経平均・ドル円の比較チャート(2011-2015)

近年の日経平均は、アメリカのニューヨークダウやSP500と相関関係が強くて、大きな影響を受ける。 

 

米国の株が下がれば日本株も下がり、米国の株が上がれば日本株も騰がるのだ。 

 

そのため2008年のリーマン・ショック以来、欧米の株価はずっと低迷しているのと同様、日本株もずっと低迷が続いた。 

 


2016年前半の株式市場はどうなる?

リーマンショックの影響で、何年も低迷していた欧米の株価。 

 

しかし2011年後半には、ニューヨークダウが底打ちしたが、日本株は2013年まで低迷が続いた。 

 

アメリカの株価が底打ちしたのに、日本株が底打ちしなかったのは、2011年3月の東日本大震災の影響だろう。 

 

震災の影響で急速な円高が進み、円高と逆相関の関係が続いている日経平均株価は、なかなかトレンド転換できなかったのだ。 

 

円高が円安方向にトレンド転換したのは、民主党野田政権末期の8月頃だ。 

 

このころリーマンショックの傷が癒え始めて、景気や企業業績が良くなっていることが、欧米でハッキリし始めたのだ。 

 

そのため、世界の投資資金が、アメリカやヨーロッパの株に流れ込んだ。 

 

そしてアメリカ(ダウ、ナスダック)やドイツDAXの株価指数が上昇し始めて、為替もドル高&ユーロ高(円安)にトレンド転換した。 

 

なのでもし、民主党の野田総理に相場観があったなら、粘りに粘って解散総選挙を夏まで延期しただろう。 

 

半年もあればトレンドが変わったことがハッキリするから、民主党も惨敗は避けられたはずだ。 

 

そして2014年の3月に、日本株が米国株に追いついた頃、「黒田バズーカ」と呼ばれる大胆な金融緩和が発表された。 

 

その後の株価は、先ほどの比較チャートで見ると、ほとんど横ばいで、あまり騰がっていない。 

 

その1年半後の2014年10月末に、第二弾の金融緩和「黒田ドーピング」が出され、株価が上昇し始めたのだけれど、これは年金運用機構GPIFが株を買ったせいで、GPIFバブルだと考えられる。 

 

2015年の米国株はほとんど横ばいであったのに、日本株が9%も上昇したのは、このGPIFの買いがあったと言うことかも知れない。 

 

しかしGPIFの運用成績は、2015年7-9月期に、マイナス8兆円・5%以上の損になったというから、これ以上、高値を追いかけることも出来ないだろう。 

 

となるとGPIFによる株価押し上げ効果は、2016年には期待ができないから、逆にバブル崩壊の憂き目に遭うことも考えられる。 

 

目を世界に転じれば、2014年からの原油安が定着し、ロシアなどの産油国が歳入不足に陥っている。 

 

これが石油以外の資源や穀物の安売りにつながり、資源安・コモディティ商品価格の下落を引き起こしている。 

 

そのため、資源株や穀物関連の株が下がっている。 

 

中国の景気減速もハッキリし、米国株も期待出来ないから、2016年は楽観できない展開ってことだろうな。 

 


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