2016年前半の株式市場を振り返る
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2016年の株式市場は、下落続きで始まった。
前年の夏前の2ヶ月間、2万円台でずっと揉み合った後、上海市場の暴落と市場閉鎖(チャイナショック)によって、一気に15%下落して、1万7,000円まで下落した。
そこから8月9月にも大きな暴落があったが、何とか11月下旬には2万円タッチまで回復。
しかし2万円台での揉み合いが長く、戻り売りに押し戻される形で1万9,000円前後まで下落。
ここで日銀の「補完措置」という、謎の金融緩和策が出たあと、1万8,000円も割り込んで、1万7,000円前後でもみあいになった。
そしてトドメ(?)になったのが、1月末の日銀による「マイナス金利導入」。
マイナス金利とは、銀行が日銀に預けている余分な資金に、マイナスの金利をかけて、日銀に預けると損するぞと脅すという方法だ。
今までは、余剰資金を日銀に預けると、薄利ながらも利息がもらえていたのに、このマイナス金利導入で、逆に利息を払わねばならなくなった。
つまり今までは収入になっていたモノが、逆に損失になってしまうことになった。
これによって銀行の利益が、大幅に減ることが確定して、銀行株が大きく売られて暴落した。
2月第2週には、1万5,000円も割り込み、一時、1万4,000円台に突入。
何とかココで踏ん張って、値を戻すも、1万7,000円が上値抵抗になって、そのまま3ヶ月間が経過し、6月に突入。
週足チャートの形としては、下値切り上げの三角ペナント型。
ここで上放れすると上昇トレンドだが、売買代金は増えるどころか減っている。
東証一部の活況の目安として、売買代金が2兆円以上というのがあるが、5月下旬は2兆円を越える日の方が珍しかった。
それでも下がらないのは、売る方も無理には売れないという残念な事情があるかららしい。
要するに、アベノミクスで無理矢理、高値づかみさせられた、年金などの機関投資家が、塩漬け株を山ほど抱えちゃってるらしい。
となると、同値撤退はあっても、損切りはできないから、死蔵されてしまう。
つまり2016年後半は、上昇はかなり難しい状態で、個別物色かショートポジション(売り)でしか、利益は出せないかもね。
日経225平均株価 週足(2014年後半~2016年前半)